noteにて、「即戦力」という言葉についてコラムを書きました。こちらは無料ですので、お気軽にどうぞ。
noteの更新をTwitterでお知らせしたら想像以上に反応があったので、皆さんやっぱりこういった類の悩みを抱えられているのかな、と。
中には、相方の言葉もあってびっくりしました。
今だから笑い話だけど、入社後初の配属先が、弊社ではかなりの売上を誇る化粧品専門店で、それこそ「即戦力」を期待されたんですよ。化粧、商品の研修ゼロ日で。1日1人で50万とか売るようなベテランさんばかりの部署ですよ。水洗顔でファンデの色合ってない小娘が。
— 黒河けーこ (@chocolad0121) February 1, 2016
リーフレットや公式サイトに書いてある化粧品の文言なんて、どれも大体一緒でしょ?調べても違いがよくわからなかったから上司に聞きに行った配属3日目の、「こんなこともわかんないの?」「今日まで何してたの?」は今でも人生トップ10にら入る心を刺された言葉です。
— 黒河けーこ (@chocolad0121) February 1, 2016
これぞ無能上司、無茶振りの典型ですね。
相方とはいえ、当時は互いに忙しく、まさか彼女がこんな憂き目に遭っているとは思いもよらなかったんです。本当、腸煮えくり返りますよね。
わかるよ、使えない部下持ったら大変だよ。ことあるごとに指示したり指導するの、手間だし面倒だもんね。でもさ、「育てる」「指導する」立場の人が、「こんなこともわかんないの?できないの?」は禁句だよ。私は部下や後輩に絶対に言わない。上司の役割のひとつは部下育成だよ。
— 黒河けーこ (@chocolad0121) February 1, 2016
こないだの「電車で席譲ろうとした人の勇気を汲んで、譲られてあげてくれ」話と一緒だよ。「わからないことを質問する勇気」「知ろうとする気概」「上司を頼る勇気」を潰すようなことしないで欲しかった。私は未だに、「質問して拒絶されるくらいなら、適当してミスした方がマシ」と思う節あるよ。
— 黒河けーこ (@chocolad0121) February 1, 2016
しかし、入社した新卒を速攻で潰しにかかるとは……この上司、なんでこんな風になったんでしょう?
上司も同じ目に遭ってきた可能性について
相方のパターンは極端ですが、こういった問題にぶち当たると、よく考えるんですよ。
部下に無茶振りしつづける上司って、上司自身も若い頃に同じ目に遭ってきたからそうなったのかな、と。
普通、人に傷つけれたり酷い目に遭わされたら、「自分は他人に同じことをしない」って反面教師にするだろうって思いますよね。
実はそれは逆で、
「自分が乗り越えてこれたんだから、おまえだって我慢できるだろ!」って思考に陥る方が多いんです。
怖いですよね。
自分の尊厳を踏みにじられるレベルの目に遭うと、よっぽど自分を戒めていない限り、そういった考えに流されやすくなってしまう。
「上司の○○さんに、こんなこと言われたんですよ……」って相談に、 「そんなの大したことないじゃない。私なんかね~」って返す人、いませんか?
「即戦力」連呼する無能な上司も、このパターンに引っかかっているのでは……と想像してしまうんです。
もちろん、ちやほやと育てられてきて、部下の気持ちを想像できない無能上司もいますので、情けは無用です。
自信回復へのステップ
さて、上司サイドの理解を深めても、初っ端からここまで気概を打ち砕かれてしまうと、次へのステップに進むことが難しくなります。元々挑戦することに対してリスクを感じにくく、フットワークの軽い人でも、すっかり気力をなくしてしまう。
当然、職場の人員は限られているでしょうから、売上や生産性はがっつり落ちます。
だって、自信のなさそうな営業から、誰が商品を買いますか?
辞める・異動を申し出る・上司に異動してもらう、って手もありますが、「自信を回復する」って根本的な解決とは少しずれるので、ここでは触れません。
自分の居場所を変えても、相手に消えてもらっても(笑)、一旦ついた傷を乗り越えるのは自分だからです。(上記の相方の例は、もっと上に訴えていいレベルだとは思いますが)
自信を回復させるには、ほんの小さなことでも「成功した体験」を積み重ねていく必要があります。
周囲の協力と、本人の少しの勇気が必要不可欠。
- わからないことを訊くのが怖い場合は、大したことない内容を、上司以外の人に訊いて理解する、とか。
- 何もわからなくて怖い場合は、「1つだけ」、誰に何を聞かれてもわかるくらい勉強する、とか。
ちょっと上級編になるかもしれませんが、
その職場で誰もできないことが、自分にはできることをアピールする
というのも一つの手です。
入社するときの面接でも自分の価値をアピールしたと思いますが、入社後、職場でもその戦法は大いにありです。ちなみに、私の場合はパソコンスキルでした。
たとえ件の上司に訊かれても、「そんなこともわからないんですか?」とは言わず、にこやかに教えて差し上げましょう。
そして、その直後に「話は変わるんですけど、私も訊いていいでしょうか?」と尋ねましょう!!
直後であることがポイントです。部下を育成できない愚かな上司に、貸しだの恩だの記憶力だのを期待しても無駄ですから。
スマートに無能上司をやっつけて、上手に反面教師にしてしまいましょう。