宝石の国。初めて、装丁を意識した本です。
最新刊のこの表紙……! 色合いがすっっごく好きなんです!! 秋色!
出会いは、書店で表紙買い。
普通の単行本と違ってキラキラしてるなーと思いながら裏表紙の帯をめくると、漫画家さんと同じ市川春子さんのお名前がそこに載っていました。
装丁も漫画家さんがしてるのか!
と、ここで初めて、「装丁」を意識したのでした。
絵柄はあっさりめです。線が少なくて、平べったい印象を受けるかと。今時の写実的な絵柄とは全くタイプが違うけれど、そこがいいんです!
どんなお話?
ざっくり言うなら、SF・ファンタジーものです。遠い未来、人型の宝石たちが、襲来する月人と戦うお話。
宝石の人といえば聖剣のLOMを思い出しますが、このお話に登場する「宝石」たちは、全身が宝石そのものなのです。
自分よりも硬いものとぶつかると、ヒビが入ったり、砕けたり。
髪とか輝いていて、落ちた光が肩でゆらゆらきらめいているんですよ……!
とにかく美しい。
アニメーションPVもあります。
ただ、主人公であるフォスフォフィライト(以下、フォス)を襲うのは、月人だけではありません。
それは、
「変化」という、生物であれば必ず経験するもの。
宝石である彼女たちは不死。「変化」だなんてありえないんです。仮に砕け散っても、破片を繋げば元に戻ります。
序盤に出てくるこのセリフはシュールでお気に入りですw
動物ってバラバラにしたら戻らないでしょ? (『宝石の国』1巻)
そんな中、主人公であるフォスひとりが、身体的にも精神的にも、ものすごいスピードで変化していく。
その、仲間とわかちあえない孤独が独特の絵柄で丁寧に描かれています。
決して手に汗握るストーリーではありませんが、読後感は、なんとも不思議な心地です。
本一冊で、まるっと世界観に浸れる作品です。電子書籍で消費するにはもったいない……!
一言で感想を言うなら
宝石たちの色気がすごい。
装丁が好きなので、一巻から並べてみました。
漫画を買ったら表紙をめくるくせがあるのですが、そちらの絵も色っぽくて好きです!
ぜひご覧になってみてください(^艸^)