秘密の「奥の部屋」

 

今日はまったりとコラムです。

 

以前住んでいた家で、「奥の部屋」と家族が呼んでいる部屋がありました。何の曰くもない、ただの物置部屋です。(怖い話ではないですので、安心して読んでください!(笑))

暗くてじめじめしていて、いかにも何かが出てきそうな不気味な部屋でした。

子供の頃、怖くてそこに入ることができませんでした。でも、たまに両親が物を探しに入っていったりして、子供の自分にはそれが何かわからないもので。

何か秘密めいたものを感じて、不思議とわくわくする自分がいたことを覚えています。

 

本棚が、扉のすぐそこまでやってきた

何度か整理整頓されて、本棚が扉のすぐ隣まで移動してきました。

扉を開けて、明かりが届く範囲に本棚が来たので、怖いながらも覗くように。

そこにあった、おそらく両親が若い頃に買ったであろう本たち。辞書やら小説やら料理本やらが雑多に押し込まれていて、それらをこっそり眺めるのは、なんだかスリリングでした。

唯一覚えている小説のタイトルが、この「後宮小説」。

こんな表紙だったっけ???

もしかしたら、奥の部屋にあったのはカバーが外れていたのかもしれません。カラーじゃなかった気がする。

小説は一通り目を通したのですが、難しくて意味がわからず。「後宮って何?」って母に聞いて、説明に悩まれた記憶があります。

あと、アニメもありましたね。これも何度か見たはずなのですが、同作品ということを理解したのはかなり後だった……(しかも、内容も覚えていない)

ライトな内容だったような気がするのに、あらすじを見るとそうでもない謎……。

 

見返したいけど、見返したくない

他にも、魚の捌き方が載った図鑑だったり、よくわからない文字がいっぱい載った辞書だったり、色々ありました。そんな中で、

  • 当時の自分が、一体何に心惹かれたのか?
  • 意味がわからなかったあれらは、何だったのか?

めっちゃくちゃ気になる。

でも、見返したらダメだなって思うんです。

 

一度触れて、強く印象に残っているけど内容を覚えてないもの。

それらを思い出そうとしたときに起きる「ざわざわ感」って、執筆するときの原動力のひとつなんです。

絵を見て刺激を受けたり、音楽を聞いて刺激を受けたりして創作する方もいますが、私の場合はこの、何とも説明しがたい「ざわざわ感」。新作のゲームで冒険するときの、不安と期待が入り混じった「どきどき」に近いと思います(笑)

これを全部紐解いて、白日のもとにさらけだしてしまうと、つまらなくなってしまいそうで。わからないものは、わからないままでいいのかなって。

今は「奥の部屋」もなくなってしまいましたが、それでよかったと思っています。