「僕だけがいない街」、完結しましたね!!
10巻くらい続くのかと思っていたら、8巻で完結となりました。ちょっと意外でした。
描写も全く無駄がなくて、毎巻どきどきさせられて……本当にいい作品です。
ネタバレなしとタイトルに付けたので、感想をひとつだけ。
ラストに近づくにつれ、賢也の顔の描き方が幼くなっていくのが印象的でした。悟が目覚めて話ができて、それから色々あって……肩の荷が降りたからなのかもしれません。
描写については、単に三部先生がキャラクターを描き慣れただけかもしれませんが、私個人としてはそう受け取っています。
七回死んだ男
さて、本題。
リバイバル系主人公の作品が読みたいなら、こちらの本もオススメですよ!!
かなり昔に読んだ本。あまり説明するとネタバレになってしまうのであれですが……
1巻完結の作品で、主人公が7周します。
タイトルですし、ネタバレじゃないです……よね?
7周目になると、なんかもう悔しいやら情けないやらで、逆に笑いがこみ上げてきます。
この作品では、「僕だけがいない街」で「リバイバル」と呼ばれていた現象が、「反復落とし穴」と呼ばれています。
「リバイバル」と違うのが、「反復落とし穴」は繰り返される回数がランダムということ。
確定する未来としての最終回が何回目に来るのか、主人公にもわからないのです。
リバイバルは「これが最後の一回だ」という緊張感がありましたが、反復落とし穴は、「これが最後の一回かどうかわからない(けど、ベストを尽くさなければ!)」という、また違った緊張感があります。
だから、主人公は「祖父の死を防ぐ」という目標に向かって奮闘するのです。
「反復落とし穴」の憂き目に遭いつづけて老成した少年が、どんな風に「他者の死に抗う」のか。
悟とは違う戦いの姿を見せてくれます。オススメです!